AWSには、とっても便利なオンラインストレージの「S3」というものがあります。
これをシステムに組み込んで利用することで、更に便利に使うことができます。
その為の方法はいくつかありますが、一つの方法として、サーバのコマンドラインから操作するという方法があります。
コマンドライン操作で、よく知られているものに「s3cmd」というツールがあります。
文字通り、S3の各種機能をコマンドラインから操作できるものです。
導入はとても簡単です。
例えば、CentOSでは、epelレポジトリを使えば、yumコマンドで簡単にインストールが可能です。
しかし、epelからインストールできるs3cmdはバージョンが古く、「1.0.1」のものがインストールされます。
実際に、デフォルト状態のCentOS上で確認すると、
# yum info –enablerepo=epel s3cmd
Name : s3cmd
Arch : noarch
Version : 1.0.1
Release : 1.el6
Size : 320 k
Repo : installed
From repo : epel
Summary : Tool for accessing Amazon Simple Storage Service
URL : http://s3tools.logix.cz/s3cmd
License : GPLv2
Description : S3cmd lets you copy files from/to Amazon S3
: (Simple Storage Service) using a simple to use
: command line client.
となり、バージョンは「1.0.1」です。
公式サイト「s3tools.org」によると、最新バージョンは「1.5.0」です。
使うなら最新バージョンを使いたいですが、上記の通り、epelレポジトリにあるものは古いので、最新のものを使うためには、Githubからインストールする方法や、SourceForgeからソースをダウンロードしてインストールする方法を取っていました。
しかし、2014年02月20日に、Fedora、RHEL、Debianに対応したパッケージがリリースされました。
>> s3cmd 1.5.0 prerelease packages in Fedora, RHEL, Debian
このパッケージを利用することで、yumで簡単に最新バージョンのs3cmdが利用可能になります。
CentOSへのインストール方法は、先ほどの公式ページにも書いてありますが、「epel-testing」のリポジトリからインストールが可能です。
# yum –enablerepo=epel-testing info s3cmd
Available Packages
Name : s3cmd
Arch : noarch
Version : 1.5.0
Release : 0.3.gitec742180.el6
Size : 133 k
Repo : epel-testing
Summary : Tool for accessing Amazon Simple Storage Service
URL : http://s3tools.logix.cz/s3cmd
License : GPLv2
Description : S3cmd lets you copy files from/to Amazon S3
: (Simple Storage Service) using a simple to use
: command line client.
公式サイトでは、「1.5.0-beta1よりも少し新しいリリース」という表現がされていますが、実際にインストールされるバージョンは、「1.5.0-beta1」です。
インストールして、バージョンを確認すると、「1.5.0-beta1」ということが分かります。
# yum –enablerepo=epel-testing install s3cmd
# s3cmd –version
s3cmd version 1.5.0-beta1
最新バージョンを使うと、マルチパートアップロード機能や、スタティックウェブサイトホスティング機能等をLinuxのコマンドラインから操作することができます。
これまでソースからインストールして「面倒だなぁ」と思っている方がいれば、この方法で簡単にyumからアップデートできるので、是非活用してみてください。
次回も引き続きAWS関連をご紹介したいと思います。
更新予定は、4月上旬頃です。