ブログをお読み頂きありがとうございます。ソリューション課の小林です。
みなさんご自宅のインターネット回線は何をお使いでしょうか?きっとNTTのフレッツ光を利用されている方も多いのではないでしょうか?ところが、「夜間になると極端に速度が遅くなってイライラする!」そんな経験をされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。特に都市部においては顕著ですね。
目次
フレッツが遅くなる理由は、ある装置に原因が!
少しでも早い速度を求めて、優良なフレッツ対応プロバイダを探す旅をしている方を見掛けますが、実は余り効果がありません。それは、フレッツの仕組みがプロバイダ関係無く一律になっているためです。
フレッツは、NTT東西の「NGN網」を通って、お使いのプロバイダと接続しインターネットへ抜ける仕組になっています。
※NTTフレッツ速度測定サイトより。
よくプロバイダの宣伝で「バックボーンは○×Gbpsで高速!」なんで宣伝を見かけますが、アレはNTTのNGN網を通り抜けた後の話ですね。プロバイダが高速であっても、NGN網とプロバイダを接続するポイントが混雑するとソコがボトルネックになってしまいます。(上記の図の"A"と書いてある部分)
この装置を「網終端装置」と言います。フレッツの速度低下の正体、それはこの部分で起きる混雑なのです。NGN網自体は決して遅くは無いのですね。(NTTのフレッツ速度測定サイトで計ると速度が出ているのに、プロバイダのサイトで測定するとガクっと値が落ちる理由はココにあります)
網終端装置はなぜ混むのか?
網終端装置は、NTTフレッツのNGN網とプロバイダを接続している装置です。これはプロバイダごとに用意され設置されています。当然、装置単体では通信容量に限界があり、ユーザ増加=トラフィック増加に伴って網終端装置を増やして行く事になります。プロバイダとしては自社のユーザ増と共に増設の対応を進めていこうとするのですが、これが思い通りに進まないと常時混雑した状況になってしまいます。
※総務省の研究会で発表されたKDDIの資料より抜粋。
混雑するならどんどん増やせばいいじゃない!
そうですね。増やしたいですね。ところがそうは簡単にいかない現実があります。実はこの「網終端装置」、NTTが管理している装置のため、プロバイダが希望をしてもなかなか増設されないのです。場所や設備投資の費用の問題、そして増設基準をNTTが決めているので希望通りに行きません。(超大手のプロバイダでも関係ありません!)
※総務省の研究会で発表されたKDDIの資料より抜粋。
この状況は、ブロードバンド化と共に10数年前から続いており、総務省の研究会で出された意見を見ても、プロバイダ各社からNTTの対応に強い改善を求める声が数多く上がっています。NTTもなんとかしようと試みてはいます。
速度を速くしたいけど何か良い方法はないの?
プロバイダを変えても、速度の劇的な改善には繋がりません。何か別の手は無いモノでしょうか。
「au ひかり」や「NURO光」、地域ケーブルTVのサービスを利用すると言うのも手です。しかし、"提供エリアが狭い"、"特にマンションだと設備導入が出来ない"などの理由でハードルが高いのが現実です。(特に既にフレッツ対応になっているマンションだと、他のサービスは一切引けない事が多いのです)
「フレッツのまま何とか速度を確保したい!」そんな場合は「IPv6/IPoE&IPv4 over IPv6」サービスに対応したプロバイダをお勧めします。
※ ASCII.JPより抜粋
フレッツのIPv6オプションを利用したサービスですが、既存のIPv4プロバイダサービスと異なり、なんと「網終端装置」を通りません!混雑する主な原因である箇所をバイパス出来るのです。言わば「IPv6/IPoE&IPv4 over IPv6専門のプロバイダ」と言う事ですね。サービス提供をしているプロバイダの数がまだ少ない事と、IPv6/IPoE&IPv4 over IPv6の接続を満たす事が出来るルータが必要である等、多少導入のハードルがあるので利用者数の絶対数が少ないのでまだまだ穴場といえる状態です。
IPv4 over IPv6の接続技術で「MAP-E」と「DS-Lite」と2つあり、プロバイダによって採用方式が違いますが大した違いでは無いので好みのサービスを選択頂ければ良いでしょう。(ルータはいずれかの規格に適合した物が必要ですよ!)
注意点として、この手のサービスはルータにIPv4アドレスは振られません。"公開サーバを組む"、"拠点間でインターネットVPNを張る"、"インターネット側からルータ経由のリモートアクセスでLAN内に入る"と言った事は出来ませんのでご注意下さいね。(個人でそんなコトをする人は少ないと思いますが・・・)
少しでも快適なインターネットを!とお考えの場合は「IPv6/IPoE&IPv4 over IPv6」対応サービスを検討をお勧め致します。
こんにちは。この度はこのページに使用されている用語に疑問があります。
IPv6 over IPv4ですが、他の多くのサイトでは逆の IPv4 over IPv6と記されています。(例:NTTコミュニケーションズ https://www.nttpc.co.jp/column/network/pppoe_ipoe.html)
IPv4パケットがIPv6上にのる訳ですから、英語の接続詞としても後者が合っているように思われます。
unyouさんの本サイトでは一般的に知られていない、理解されていない現在のフレッツ光と光コラボについてわかりやすく丁寧に解説されているので、私も他の人にお勧めしたいのですが、上記単語が誤っている可能性が高いので紹介することが出来ません。
大変に惜しいことなので、事実確認と必要であれば記述の変更をお願いします。
ひっかるん様。ご指摘ありがとうございます。
ご指摘の件、誤記でしたので修正いたしました。
早速のご対応ありがとうございました。