目次
はじめに
ディーネットの牛尾です。
最近、AWSやインフラ界隈で「valkey(ヴァルキー)」という名前を聞くようになった方も多いのではないでしょうか?この記事では、Redisとの違いを初心者向けにわかりやすく解説します。
初めて聞いたときは、ポケモンのバルキーが頭をよぎりました......
valkeyとは?
valkeyは、オープンソースのインメモリデータストアです。基本的な設計思想や使い方はRedisと非常に似ています。
実はvalkeyは、Redisから\"フォーク(派生)\"して生まれたプロジェクトです。
なぜvalkeyが生まれたの?
もともとRedisはオープンソースプロジェクトでしたが、開発元(Redis Ltd.)が2024年にライセンスを変更し、以前よりも商用利用に制限を加える方向にシフトしました。
これに対して、AWSや他のクラウドベンダーが「本当に自由に使えるRedis互換のソフトウェアが必要だ」として作ったのがvalkeyです。
つまり、valkeyは "オープンで自由なRedis互換" を目指したプロジェクトです。
valkeyとRedisの違いまとめ
比較項目 | Redis | valkey |
---|---|---|
開発元 | Redis Ltd. | Open Source Community (Linux Foundation参加) |
ライセンス | RSAL(商用制限あり) | ALv2(Apache License 2.0、商用自由) |
互換性 | あり | Redis7.2ベースで高互換 |
今後の方向性 | Redis独自の進化 | コミュニティベースのオープン開発 |
AWSではどうなる?
AWS ElastiCacheでは、2025年からRedisとvalkeyのどちらかを選択できるようになりました。
- 既存のRedisクラスターは引き続きRedisを利用可能
- 新規作成時に"valkey"を選ぶこともできる(コストやライセンス制約を回避したい場合に有効)
将来的には、クラウドサービス全体でvalkeyの選択肢が広がる可能性があります。
まとめ
- valkeyは、オープンで商用利用に制限がないRedis互換ソフトウェア
- AWS含め、クラウド環境ではvalkeyが今後広く使われる可能性大
- 初心者でも、Redisの知識があればほぼ違和感なくvalkeyを使える
SRE課に所属しています。