はじめに
はじめまして。新入社員のomkです。
4月に入社し、色々と勉強させていただいています。
さて、5月からAWSの勉強を始め、1ヵ月が経ちました。個人的にアカウントを作って気が向いたときに触っています。
ところでAWSを始めるにあたって気になるのは料金です。
AWSには最初に無料期間があるため取り掛かりやすいとは思いますが、それでもやっぱり料金は発生します。
勉強はしたい一方で、高額な請求は困ります。ということで無料枠を見ながらあまりお金がかからないよう環境を作り、ついに5月分の利用料が確定したのでその詳細についてお話できればと思います。
※料金はアジアパシフィック(東京)でのものとなります。
料金体系
AWSは基本的に使った分だけお金がかかる従量課金制です。
例えばEC2だと起動していた時間や、データ転送量に対して料金が発生します。
今回はそのまま従量課金で勉強しました。
無料利用枠
AWSの無料利用枠には3種類あります。
・無期限無料:誰でも特定の条件において無料で対象サービスを利用できます。
・12か月無料:AWSに登録してから12か月の間、特定の条件において無料で対象サービスを利用できます。
・トライアル:短期間無料で対象サービスを体験できます。
上記3種類の無料枠の対象サービスはこちらのリンク先で下記画像の赤枠からフィルタリングすることで、確認ができます。
今回は特に12か月無料の利用枠についてお話します。
AWSの主要なサービスの多くが12か月無料の対象となっています。
例えばEC2やRDSはそれぞれのサービスで毎月750時間の利用が無料です。丸ひと月、31日間つけっぱなしでもお金は掛かりません。
ただ、注意していただきたいのは1台当たり750時間ではありません。1時間のあいだでEC2を2台動かした場合、1台当たり1時間ずつ利用しているので2時間利用したことになります。
他にもストレージサービスだと利用している容量に対して無料利用枠が設けられたりしています。
構成
EC2上にWordPressのブログとjavascriptのアプリケーションを載せてアクセスできるようにしています。WordPressのデータベースにはRDSを用いています。
また、お名前.comで登録したドメインをRoute53のDNSを利用してEC2にアクセスできるようにしています。
構成図
○EC2
・AMI:AmazonLinux2
・インスタンスタイプ:t2.micro
・EBS:gp2(24GB)
・ElasticIP割り当て
○RDS
・エンジン:MySQL
・インスタンスクラス:db.t2.micro
・マルチAZ:なし
○Route 53
・ホストゾーン:1個
・レコード:5個
比較的少ない利用料で構築できるように考えていたので以上のような最小限の構成になっています。
加えて、料金を考える前提としてブログやアプリケーションには自分以外ほとんどアクセスしていない状況にあります。
利用料
Cost Explorer画面
上記構成を一か月動かして掛かった費用は$0.69でした。日本円にして76円です(為替による)。
料金が発生しているのは「Route 53」と「EC2 その他」と「税金」だけですね。
後半「Key Management Service」と「EC2 インスタンス」「その他」とありますが料金は発生していません。
内訳
EC2は全体で$0.13掛かりました。
前述したとおり「EC2 インスタンス」自体には料金は発生していません。
OSがAmazonLinux2、インスタンスタイプがt2.microなので毎月750時間無料の対象です。
料金が発生している「EC2 その他」についてはElasticIPによるものです。
EIPは以下の場合無料で利用できます。
・Elastic IP アドレスが EC2 インスタンスに関連付けられている。
・Elastic IP アドレスに関連付けられているインスタンスが実行中である。
・インスタンスに 1 つの Elastic IP アドレスしか添付されていない。
当初使わない時間にEC2を律儀に停止していたため、そこに割り当てていたEIPに対して$0.13が発生しています。
0.005USD: 実行中のインスタンスと関連付けられていない Elastic IP アドレス/時間あたり(比例計算)
とあるので大体1日くらい停止していたようです。
EBSについても無料です。30GBまで無料で、実際使用しているのは12GBだったので料金は発生しません。
次にRDSです。RDSも無料でした。
db.t2.microでインスタンスを立てていますので、こちらも毎月750時間無料の対象となります。こちらはインスタンスが1台でマルチAZに対応していないので1ヵ月つけっぱなしでも料金はかかりません。
Route53は$0.50で最も費用が掛かりました。
ホストゾーンとレコード 0.50USD ホストゾーンごと / 月、最初の 25 ホストゾーン 0.10USD ホストゾーンごと / 月、追加ホストゾーン
EC2にアクセスするためのホストゾーンを1つ作成しているのでそれに対する料金です。こちらは月額固定で発生するものです。
Route 53でドメインを取得した場合はさらにお金がかかりますが、今回はお名前.comで1円で取得しています。
クエリに関しても料金が発生しますが少ないので無料です。
AWSでは全体のデータ転送量に対して料金が発生します。
料金は、Amazon EC2、Amazon S3、Amazon Glacier、Amazon RDS、Amazon Redshift、Amazon SES、Amazon SimpleDB、Amazon SQS、Amazon SNS、Amazon DynamoDB、AWS Storage Gateway、および Amazon CloudWatch Logs 全体での、インターネットへのデータ送信の利用合計量で決まります。
こちらも大してデータ転送が発生しなかったため無料です。
以上$0.63に対して税金が$0.06掛かり、合計$0.69です。
まとめ
結構多くのことが無料で行えるようですし、無料にこだわらずとも費用はかなり抑えられます。
もともとAWS Budgetsで$1.00を超えた段階でアラートがかかるようにしていたのですが杞憂でした。
無料利用枠はまだまだありますので上手く費用を抑えながら利用していきたいですね。
(ELBも750時間無料なのでACMの無料SSL/TLS証明書を当ててHTTPSで通信するのもいいですね......)
参考
- AWS 無料利用枠
https://aws.amazon.com/jp/free/
- Amazon EC2 の料金
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/
- Amazon EC2 料金表
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/on-demand/
- インスタンスがすべて終了しているのに Elastic IP アドレスの料金を請求されるのはなぜですか?
https://aws.amazon.com/jp/premiumsupport/knowledge-center/elastic-ip-charges/
- Amazon Route 53 料金表
https://aws.amazon.com/jp/route53/pricing/
アーキテクト課のomkです。
AWSについて雑多に取り組んだ内容を発信しています!!