Dify 三昧:【リリース情報】 Dify 1.16.0-rc1 リリース情報:エージェント機能の革新と安定性の向上

はじめに

Difyをご利用・ご検討中の皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
ディーネットのよろず請負人、深見です。

先月、Dify 1.15.0 がリリースされましたが、この度はリリース候補版(RC版)となりますが、Dify 1.16.0-rc1 がリリースされました。Dify Agent について意欲的なリリースとなっています。
詳しく見ていきましょう。

Difyチームは、リリース候補版のDify 1.16.0-rc1をリリースしました。このバージョンでは、エージェント機能の強化といくつかの重要な改善が含まれています。


Dify 1.16.0-rc1 リリースハイライト

What’s Changed (主な変更点)

今回のリリースでは、特にDify Agent(エージェント)機能が大幅に強化されました。以下に主要な変更点をまとめます。

1. Dify Agent (Experimental) の導入

Dify Agentが試験的に導入されました。これは、シェルベースのLLMエージェントパラダイムを取り入れ、エージェントの能力を飛躍的に向上させるものです。スキルを標準化された方法でパッケージ化・配布できるようになり、強力なエージェントの構築が容易になります。

  • Dify Agentのビルダー機能: UIを通じてDify Agentを作成できるようになりました。ベースプロンプトの設定、スキルのアップロード、ファイルのアップロード、Difyエコシステムからのツールや知識の接続が可能です。
  • Dify Workflowとの統合: 既存のDify AgentをDify Workflowで利用したり、インラインで一時的にDify Agentを作成したりできます。これにより、ワークフローノードで定義されたタスクを実行し、必要な出力を生成して次のノードに渡すことが可能になります。
  • 新しいWebアプリ体験: 構築したDify AgentはWebアプリとして公開・利用できます。ユーザー体験は従来通りですが、Dify Agentによって強化されています。

注意事項: 現在の試験的なリリースでは、すべてのDify Agentが同じサンドボックス内で実行されます。これにより、他のDify Agentの環境やデータにアクセスできる可能性があります。厳密な分離は将来のリリースで実装される予定です。信頼できるユーザーのみにDify Agentサービスを提供することを強く推奨します。

2. その他の主要な変更点

  • feat(webapp): display app description on chat and text-generation app screens by @kurokobo in #37345: チャットおよびテキスト生成アプリの画面にアプリの説明が表示されるようになりました。
  • feat(web): add customizable input placeholder for Agent/Chatflow/Chatbot web app by @CyberPU2099 in #37790: Agent/Chatflow/Chatbot Webアプリでカスタマイズ可能な入力プレースホルダーが追加されました。
  • feat(api): cache workflow provider configurations by @linw1995 in #37980: ワークフロープロバイダの設定がキャッシュされるようになりました。
  • feat(agent-v2): sync nightly updates to main (2026-06-25) by @BeautyyuYanli in #37915: Agent v2の夜間アップデートがメインに同期されました。
  • feat: refine snippet siderbar and support RBAC. by @FFXN in #38134: スニペットサイドバーが改善され、RBAC(ロールベースアクセス制御)がサポートされました。
  • feat(mcp): support dynamic HTTP request headers in MCPClient by @Sanket2329 in #37938: MCPClientで動的なHTTPリクエストヘッダーがサポートされました。
  • feat: support dataset permission migrate to rbac by @fatelei in #38166: データセットの権限をRBACに移行する機能がサポートされました。
  • feat(workflow-generator): enhance the AI auto-creation flow end-to-end by @crazywoola in #38175: AIによる自動作成フローがエンドツーエンドで強化されました。

[!NOTE]
以下の項目は、公式リリースノート(GitHub の 1.16.0-rc1 タグページ)の "What's Changed" 一覧との突き合わせで確認が取れなかった、またはPR番号がこのリリースの範囲(〜#38269)を超えているものです。公開前に必ず公式ページで再確認してください。

  • feat(device-flow): redirect SSO-complete failures to a dedicated device error view by @GareArc in #38185
  • feat(api): pass app_id to model plugins for provider-side cost attribution by @ryuta-kobayashi-ug in #35859
  • feat(mcp): support MCP protocol 2025-06-18 for workflow-as-MCP server (version negotiation + structured output) by @CourTeous33 in #37892
  • feat(api): abort active workflow runs during Celery warm shutdown by @linw1995 in #38220
  • feat: snippet siderbar update by @JzoNgKVO in #38371
  • feat(api): add sandbox info endpoint for Agent App conversations by @linw1995 in #38390
  • feat(agent-v2): resolve Dify core tools in agent runtime runner by @linw1995 in #38316
  • feat(api): use billing quota for credit pool by @zyssyz123 in #38028

アップグレードガイド

このリリースには、新しいデータベースマイグレーションと環境変数の変更が含まれています。Docker Composeを使用している場合とソースコードからデプロイしている場合で手順が異なります。
※本リリースは試験的なもののため、既存環境へのアップグレードは避け、検証環境などでお試しください。

Docker Composeでのデプロイ

  1. 既存のファイルバックアップ:
    cd docker
    cp docker-compose.yaml docker-compose.yaml.$(date +%s).bak
    cp .env .env.$(date +%s).bak 2>/dev/null || true
  2. 最新のコード取得:
    git fetch --tags
    git checkout 1.16.0-rc1
  3. サービス停止:
    docker compose down
  4. データバックアップ:
    tar -cvf volumes-$(date +%s).tgz volumes
  5. .env ファイルのレビューと更新: 環境変数の変更を確認し、ローカルのカスタマイズを再度適用します。
  6. サービスアップグレード:
    docker compose up -d

ソースコードからのデプロイ

  1. APIサーバー、Worker、Webフロントエンドサーバーの停止
  2. 最新のコード取得:
    git fetch --tags
    git checkout 1.16.0-rc1
  3. Python依存関係の更新:
    cd api
    uv sync
  4. データベースマイグレーションの実行:
    uv run flask db upgrade
  5. APIサーバー、Worker、Webフロントエンドサーバーの再起動
    新しいエージェント機能を試す場合は、dify-agentshellctlも起動する必要があります。
    重要: shellctlには組み込みの認証機能がないため、セキュリティのためにコンテナ内で実行することを強く推奨します。

Full Change List (重要なものをピックアップ)

今回のリリースでは多数の変更がありましたが、特に注目すべきは以下の点です。

  • エージェント機能の改善: Dify Agentの導入とそれに伴う様々な機能強化、統合が進められています。
  • UI/UXの改善: アプリの説明表示、入力プレースホルダーのカスタマイズ、Webアプリのナビゲーション改善など、ユーザーインターフェースと体験が向上しています。
  • APIの改善と安定化: ワークフロープロバイダのキャッシュ、動的HTTPリクエストヘッダーのサポート、APIコントラクトの改善など、APIの性能と信頼性が向上しています。
  • セキュリティと権限管理の強化: RBACのサポート拡大、データセット権限の移行など、システムのセキュリティとアクセス制御が強化されています。
  • 内部構造のリファクタリング: コードベースの整理、テストの改善、セッション管理の明確化など、Difyの基盤がより堅牢になっています。

これらの変更は、Difyがより強力で使いやすいプラットフォームへと進化していることを示しています。特にDify Agentは、今後のDifyの主要な機能として期待されます。


終わりに

このブログ記事が、Dify 1.16.0-rc1 の新機能とアップグレード手順を理解する一助となれば幸いです。
Dify の進化は目覚ましく、今回のリリースも意欲的なもので開発者やユーザーにとって非常に価値のあるものと言えます。
ぜひ、正式版のリリースを期待してお待ちいただければと思います。


参考リンク


本記事は Dify v1.16.0-rc1 のリリースノートを基に作成されています。最新情報は公式サイトおよび GitHub リポジトリをご確認ください。

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